理事長あいさつ
吉田川流域治水の推進について
(流域治水⇒あらゆる関係者の協働による対策)
かつての品井沼干拓地は300有余年の時を越えて大穀倉地帯へと一変し、高機能化されたハウス栽培技術も向上し高収益作物や加工食品など地域農業を支える元気が芽生えております。
一方、米価の大幅下落に伴い地域環境を守っている農業経営への影響が懸念されるところであります。こうした状況を踏まえこれまでの土地改良区の運営のあり方も検証しながら農地整備事業のみならず、それぞれが元気で安心して暮らせる地域づくりを目指した新たな方向性を検討する機会ととらえております。
これまで取り組んでおります県営土地改良事業①手樽地区区画整理事業は権利者会議(令和3年1月7日)を経て換地処分登記後換地清算されます。②かんがい排水事業「鹿島台銭神地区」の用水路工事は今年度完了、不来内排水機場のストックマネジメントは除塵機、建屋の補修工事が進んでおります。③広長地区は権利者会議に向けて換地委員会にて審議中。④前川地区再整備事業は、田んぼダム等新規採択を目指し事業推進分科会で調査計画など進めております。また、岩渕地区は令和4年度に調査事業申し込みを予定しています。⑤志田谷地地区「農業用用排水路施設整備事業」は法手続き済、農地防災事業調査 農業用河川工作物等応急対策事業での 行井堂堰改修につきましては、計画調査が進められています。以下農地耕作条件改善事業等々につきましても順調に事業が進捗しで関係者から高い評価を頂いており更なる事業促進に務めてまいります。
本土地改良区設立70周年を迎えておりますが今、最大の課題は何と言っても水害からの脱却です。1級河川吉田川・2級河川高城川水系鶴田川の流域治水「防災減災、国土強靭化に向けた取組み」であります。
具体的には①国土交通省の新たな水害に強いまちづくり『内水排除能力増強』など②農林水産省の国営防災事業推進『吉田川流域の18機場の排水コントロール』等々全国モデル事業を目指して宮城県・宮城県土地改良事業団体連合会・関係市町村一体となって関係機関に要望活動を、また、宮城県管理河川につきましても、県議会議員にご同行頂き佐野副知事に事業促進を要請しているところであります。
加えて令和3年11月1日を川の日と定め吉田川サイフォン高城川の入口水辺公園(於 リノベーション事業で整備)で関係機関の皆さんと川の流れに感謝したつどいを開催します。地域住民が安心して暮らせるよう安心安全度の向上を図り次代へ引き継げるよう日々邁進して参ります。
令和3年10月
鶴田川沿岸土地改良区 理事長 千葉 榮