理事長あいさつ

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鶴田川沿岸土地改良区理事長 千葉 榮
鶴田川沿岸土地改良区理事長 千葉 榮

新年早々の能登半島地震、生活再建に追い打ちをかけるような線状降水帯。これまで築き上げてきた財産全てが一瞬にして奪われ筆舌に尽くし難い惨状に接し心から哀悼とお見舞いを申し上げ一日も早い復興を祈願しております。

今年は、降雪量が少なく早く春先から渇水対策への注意喚起に始まり、一部地域で東北農政局からの応急ポンプでの用水確保の対処、体温を超える連日猛暑等々、農作物被害など憂慮されるところでありました。また、収穫期の連休には降雨続きで倒伏したほ場でのコンバイン作業も難儀となり苦難続きでしたが、豊作と米価の値上げ改定を見ることができ安堵しております。

また、任期満了に伴う総代・役員改選そして品井沼遊水地補償管理委員・前川承水路溢流堰被害補償調査委員も改選され、役員一丸懸案事項などの課題に取り組んでおります。

さて、本土地改良区管内長年の悲願でありました前川地区行井堂堰が「農村地域防災事業(河川応対事業)3か年の調査計画を経て今年度から実施「角落しから転倒電動化」される運びとなりました。また、農業競争力強化基盤整備事業「前川地区」は全体調査からいよいよ令和7年度着工に向けた法手続きに入ってまいります。加えて、大崎市鹿島台岩渕地区は農地中間管理機構関連農地整備事業の実施に備え、今年度から県調査計画が開始されます。

更には、志田谷地地区農村地域防災減災事業(用排水施設整備事業)を宮城県が事業主体となり新規エンジンを製作中でありますが、排水機場3号ポンプのエンジンが故障し急遽、代替仮設モーター設置工事により洪水対応をして頂き、無事に収穫の秋を迎えることができたところであります。

これもひとえに県当局、関係市町のご担当、関係各位みなさまのご労苦ご尽力の賜物であり、幾重にも感謝申し上げる次第であります。

次に、国営総合農地防災事業吉田川流域地区の事業計画調査でありますが、令和5年度から東北農政局北上土地改良調査管理事務所で調査を行っており、排水機場19か所(本土地改良区管内11機場の統廃合など再編整備)の能力増強と一元管理を図るべく、全体実施設計を経て早期の事業化を目指しております。本調査では、吉田川の新たな河川整備計画に示された、吉田川中流部の遊水地計画(大郷町中村地域)や昨年7月に吉田川・高城川水系の特定都市河川指定を受け、作成される流域水害対策計画に併せた計画として策定されることとなります。6月の吉田川流域国営土地改良事業促進協議会の通常総会では、大崎市長 伊藤康志会長から「地域を“みず”から守る『吉田川全国モデルとしての早期採択』力強いご挨拶を頂きました。

近年頻発、激甚化する災害に備えこれまでの被災体験を生かし、地域の元気と生業を次世代へ繋いでまいりますので常日頃のご支援に感謝し皆さまの弥栄を念じてあいさつとします。

令和6年11月